
パーマ剤で変わる仕上がりの違い #4 レイヤー系レディスミディアムの場合

カットベースのタイプ別に、同程度のパワーを持つ4種のパーマ剤の効果を比較検証する本企画。4回目となる今回は、レイヤーベースのレディスミディアムスタイルで実践。薬剤別の違いはもちろん、レイヤー系メンズショートやグラベースの仕上がりとの違いにも注目!!

貴龍[RECTA]
よしたつ/1988年生まれ、東京都出身。国際文化理容美容専門学校卒業。2020年、佐藤友哉氏が代表を務める『RESSUAL』設立に参加。現在は新たなブランド『RECTA』ディレクターとして活動中。
レディス レイヤー系カットベースの設定
まずはパーマ前のカットベースについて解説。
顔周り中心に段をつなげた下のスタイルに、同一のワインディング構成でパーマを加えていく。
※使用ウイッグ:ユーロプレステージ『iP500』
CUT BASE






DIAGRAM


バックのアンダーからレイヤーをつなげ、オーバーはセイムレイヤーで構成。
前髪はラウンド状に、顔周り~サイドのアウトラインは前上がりに設定。前上がりのスライスでレイヤーをつなげ、フロント側に軽さを出したスタイル。
全点共通/ワインディングの設計
ワインディングのセクション設計や巻き方は、グラベースのミディアムと同様に構成。
ただし髪の長さに合わせて使用ロッドの太さを調整。4種の薬剤検証は、全てこの状態で行う。
ROD ON






使用ロッド
- オレンジ:23mm
- ピンク:26mm
※全て安元化成『ニューエバーロッド F型』を使用
アウトラインの角度に合わせ、横~斜めスライスで平巻き。
使用ロッドは2種類のみにし、レイヤーの長短差を踏まえてワインディングを構成。
バックのアンダー~ミドルはテンションをかけずに中間で巻き止め、オーバーは根元寄りまで巻く。
薬剤処理のタイム設計は各パーマ剤のメーカー推奨に準拠。
FINISHING
パーマ後の仕上げ工程は、これまで検証したスタイルと同様に行う。
ロッドオフ、水洗後にしっかりとタオルドライし、ウエーブ部中心にオイルをなじませて自然乾燥(動画参照)。
ドライ後、粗歯コームやコームのテールを通して髪をほぐしながら束感、質感と同時にフォルムとシルエットをつくる。
※使用スタイリング剤:
- アナイスカンパニー『SINPURTE』トゥーグッド マルチベネフィットオイル Purification of Mind(心の浄化)
自然乾燥の裏技
今回の撮影では、グラベース、レイヤーベースとも、全スタイルの「自然乾燥」を下の動画の工程で施術(ウイッグ撮影ならではの裏技)。
ドライ後のオイルのなじませ方や、コーム使いなどにも注目!
4種のパーマ剤をピックアップ~ウエーブのディテールを検証
- タマリス『シスキュア デコルア』L-50/2L-BR 6%
- ルベル『プライア カール』アドール H1/1/2・2/2
- デミ コスメティクス『ウェーボ フィージェ』CT80XB-1剤/TiBR-2剤
- アリミノ『コスメカール』V/アフターローション

使用薬剤はここまでの3つのスタイルと同じです。
レングスや段差構成が変わることで、仕上がりのリッジ感やボリューム感に、どんな違いが出るのか検証しました。
1. タマリス『シスキュア デコルア』L-50/2L-BR 6%

PROCESS
水巻きでワインディング→1剤塗布→7分放置でチェック→8分放置→中間水洗→2剤塗布(7分・7分の2度付け)→ロッドオフ→水洗
シスキュア デコルア/WASH OUT






シスキュア デコルア/FINISH







レングスが長くなっても流した後と、乾かした後のウエーブ感の印象の差をほぼ感じません。
メンズショートよりレングスが長い分だけ、ルーズなニュアンスを表現しやすいと言えますが、グラベースのミディアムよりアウトラインが薄くなるため、ワインディングのディテールが毛先にしっかり反映されています。
2. ルベル『プライア カール』アドール H1/1/2・2/2

PROCESS
水巻きでワインディング→1剤塗布→5分放置でチェック→5分放置→中間水洗→2剤(1/2)塗布(10分・5分の2度付け)→ロッドオフ→2剤(2/2)を1~2分もみ込む→水洗
プライア カール アドール/WASH OUT






プライア カール アドール/FINISH







レイヤーベースのスタイルになると、束の動きをダイナミックに表現できます。
グラベースでも束感が出やすいなと感じましたが、レイヤーベースになると、より抜け感をつくりやすい! 毛先巻きメインですが、レイヤーとの相乗効果で、中間付近からのリッジ感もしっかり主張できていると思います。
3. デミ コスメティクス『ウェーボ フィージェ』CT80XB-1剤/TiBR-2剤

PROCESS
水巻きでワインディング→1剤塗布→7分放置でチェック→2分放置→中間水洗→2剤塗布(7分・7分の2度付け)→ロッドオフ→水洗
ウェーボ フィージェ/WASH OUT






ウェーボ フィージェ/FINISH







レイヤーベースでも、フォルムが「ソフトに膨らむ」感覚は今までと同じです。
シルエットになじみやすいウエーブになるので、質感チェンジにも有効そう。
ただし軟らかさが際立つ分、レイヤーで構成したフォルムは髪が引っ掛かかりやすい、絡みやすいといったことが生じやすいので、カット時の削ぎ過ぎには注意が必要かも。
4. アリミノ『コスメカール』V/アフターローション

PROCESS
水巻きでワインディング→1剤塗布→7分放置→中間水洗→2剤塗布(7分・7分の2度付け)→ロッドオフ→水洗
コスメカール/WASH OUT






コスメカール/FINISH







レイヤーベースのスタイルになると、毛先の段差(裾周りの薄さ)が影響して、重さと軽さのメリハリを感じさせるフォルムになります。ベーススタイルのバランスを際立たせながら、毛先~中間の動きがしっかり表現できそう。
やはりロッド選定がリッジに直結する使用感なので、径数選びや巻き方の選択は慎重に。
パーマ剤ごとの違いを比較~同一アングルで見るニュアンスの違い
最後に4種のウォッシュアウトと仕上がりを、同一アングルからの写真を一覧可して比較。同じカットベース、同じワインディングでも、薬剤によって異なるデザイン的な特長を改めてチェック!
WASH OUT/全点・全アングル





FINISH/全点・全アングル





まとめ

これまで実践した3回の検証と同様に、薬剤による違いが仕上がりに表れました。
そして改めて重要だと感じたのは、カットベース、ワインディング、選ぶパーマ剤のバランスです。
目指すスタイルに対してどの薬剤が狙いを際立たせるか、または和らげるのかを知っておくことが、デザインの質の向上に不可欠だと思います!
使用商品一覧

シスキュア デコルア 1 L-50 400ml
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シスキュア デコルア 2 L-BR 6% 960ml【医薬部外品】
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ルベル プライアカールアドール 2/2 2剤 400ml (ブロム酸)
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コスメカール アフターローション 2剤 400ml (ブロム酸)
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