
失敗しない!ブリーチリタッチ&ワンメイクのテクニック<前編>

本企画のテーマは、ブリーチリタッチ&ワンメイク。ブリーチベースでしかつくれない、透明感やツヤ感をかなえる高発色カラーと、その継続提案に不可欠な、リタッチテクを紹介する。
※「ブリーチ+オンカラー攻略本」掲載
![齋藤 剛[punel]](/_next/image?url=https%3A%2F%2Ffiles.hairgora.jp%2Fv%3D1784846578%2Ffiles%2Ftopics%2F231128_ext_10_0.jpg&w=640&q=75)
齋藤 剛[punel]
さいとう・つよし/1988年生まれ。福島県出身。仙台ヘアメイク専門学校卒業。都内1店舗を経て2021年に『punel』設立。‘22年に『SOL. JINGUMAE』をオープン。
![片寄 光[SOL. JINGUMAE]](/_next/image?url=https%3A%2F%2Ffiles.hairgora.jp%2Fv%3D1784846578%2Ffiles%2Ftopics%2F231128_ext_10_1.jpg&w=640&q=75)
片寄 光[SOL. JINGUMAE]
かたよせ・ひかる/1990年生まれ。島根県出身。日本美容専門学校卒業。都内1店舗、フリーランスを経て、『punel』に参加。現在、『SOL. JINGUMAE』の代表を務める。
ブリーチリタッチ・2つの鉄則
まずはブリーチリタッチの施術を組み立てるための「鉄則」を紹介。ここでピックアップする2つの鉄則が、全ての施術の基点となる。
1.新生部の長さを施術設計の基点に
新生部の長さ、つまり「リタッチ幅」が変わると、施術時間やリフトアップの方法などが大きく変わる。
根元は体温の影響を受けやすく、リフトアップしやすい点、また前回施術からの経過期間などをチェックし、4段階に分けてブリーチリタッチの具体的な施術を設計する。
2.既染部のコンディションを把握
髪の状態をしっかり見て、触って、さらにお客さまへの問診などで、既染部の状態や、ダメージレベルを把握しておく。
特に新生部に接する部分の損傷度合いはリタッチ時の塗布幅に、中間~毛先の残留色素はオンカラーでのカラーチョイス・薬剤選定等に大きく関わるため、細かく確認。

CASE1.新生部1cm以内
前回施術から1カ月以内と予想される。頻繁にカラーリングしているため、レングスを問わず、既染部はダメージが大きくなっているケースが多い。
CASE2.新生部1~3cm
前回施術から1~2カ月半程度経過しているケースが大半。中間~毛先は退色が進んでおり、特に毛先先端はダメージレベルが高いことが多い。
CASE3.新生部3~9cm程度
前回施術から3カ月前後以上経過、または前回地毛を生かすデザインにしていると予測できる。レングスが長めのケースが多く、残留色素、毛先のダメージには要注意。
CASE4.新生部10cm以上
前回施術から10カ月前後以上、または地毛を生かしたカラーリングを施してきたと予想できる。中間~毛先に残留色素がある場合は抜けにくいとも判断できる。
現状を踏まえた施術計画を
ブリーチリタッチの際は、こうした新生部と既染部の状態をしっかり把握した上で、具体的な施術を組み立てる必要がある。
次は実際の施術時におさえておくべきテクニック上のポイントを整理していく。
ブリーチリタッチ&ワンメイクの注意点
上記2つの鉄則を前提に、テクニック面での注意点を「スライスの厚さ」「薬剤の塗布量」「塗布順の設定」「薬剤の準備と選定」の4つのテーマに整理。いずれも基本的なことだが、こうした細かなテクニックの精度が、美しいリタッチ&ワンメイクの仕上がりにつながる。
スライスの厚さ
リタッチ時のスライスは、薄めに取ることが大切。毛量を踏まえ、厚さ5~10mmでパネルを取り、一度の塗布でブリーチ剤がパネル内部にしっかり行き渡るように塗り進めることが、塗布むら防止につながる。



薬剤の塗布量
特に根元を18レベル以上にリフトアップしたい場合は、均一な塗布量をキープするのが基本。
これは既染部が17レベル以下で「1回の塗布でリタッチ」する場合でも同様。
ただし、もみ上げなどの毛が細い(弱い)部分は少なめ、他よりややリフトアップを促したい箇所は多めといった調整も必要となる。



一度の塗布でハケに取る量はこの程度。取り過ぎはむらの原因になるため、注意しよう。
塗布順の設定
ブリーチリタッチで重要なのが、「1パネル目」と「最終パネル」の時間差。
つまり薬剤塗布後の経過時間の違いと、既染部との明度差の関係だ。
リタッチ幅と、既染部が何レベルになっているかをよく確認し、組み立てる必要がある。
2段階でリタッチ


【適用条件】
毛先の明度が18レベル以上+リタッチ幅が3cm程度以内
新生部を18レベル程度以上までリフトアップさせたい場合、またリタッチ幅が3cm程度以内のケースでは、正中線、イヤーツーイヤー際(+生え際の場合も)を施術後、横~斜めスライスでオーバー、アンダーの順にリタッチ。
さらにスライスの角度を変え、下から上へ塗り進めてチェックするとよい。
1回でリタッチ


【適用条件】
毛先の明度が17レベル以下+リタッチ幅が4cm程度以上
新生部のリフトアップは17レベル程度以下、またリタッチ幅が4cm程度以上ある場合は、基本的に横スライスで下(バックのアンダー)からリタッチ。
リタッチ幅が長いと施術時間も長くなる(時間差が増す)ため、使用するブリーチ剤の準備、設定に注意する必要がある。
薬剤の準備と選定
新生部の明度を均一にリフトアップするためには、使用薬剤の条件をある程度そろえておくことが必要。
つまり同じカップのブリーチ剤を使い続けると、使用箇所によって効果に違いが出るリスクが上がるため、薬剤の準備・調整には注意しよう。
また過度なダメージを抑え、十分な発色を実現させるには、オンカラーに使用する薬剤のリフト力も計算に入れて薬剤を選定することも大切。


ブリーチ剤を準備するタイミング
ブリーチ剤は2剤をミックスすると反応が始まるため、施術時間が30分を超えたら新しいものに取り替える。
ブリーチ施術は時間勝負なので、それを見越して薬剤を準備しておこう。
後編では、モデルに対するブリーチリタッチ&ワンメイクの実践例を解説します!

