
マルチカラーデザインの組み立て方<第3回 色相対比>

今回の「マルチカラー」提案は、第1回で紹介した「色相対比」を軸にしたデザイン設計を解説。
ブリーチヘアをベースに、リズム感を意識しながら配色していく。
hair color:DADA CuBiC
hair design:Kazuya Kobayashi[DADA CuBiC]
make-up:Asika Tsutsumi[DADA CuBiC]
ヘアモード社刊『ブリーチ+オンカラー攻略本』(2022年7月25日発行)掲載
case 2 色相対比のデザイン設計
2例目の実践は、複数の色相をランダムに配置するマルチカラーデザイン。ヘアスタイルのかたちをつくる、髪の重なりや動きを踏まえた配色が見どころ。
before/CUT FINISH
最初にオンカラー前の状態を解説。カット後に施したブリーチ施術と、リフトアップ後の髪のコンディションを整理。





ブリーチ施術
根元を少し空け、全頭をブリーチ。根元~中間は16~17レベル。中間~毛先にはオレンジ系の残留色素があり、根元~中間より明度が低い状態。
使用薬剤
デミ コスメティクス『トレニージョ』パウダーブリーチ+6%(2.5倍)
施術工程
新生部は1cm未満。根元を5mmほど空け、全頭をツータッチでブリーチ。中間~毛先の残留色素は無理に脱色せず、薬剤塗布後、40 分放置して水洗。
CUT BASE & COLOR PLAN
続いてカットベースの構成と、落とし込む色みのチョイスを紹介。レイヤー、グラを組み合わせて形成したフォルムに対し、反対色を用いた寒暖対比でカラーデザインを組み立てていく。

CUT BASE
サイドのアウトラインをディスコネクトした、ワンレングスベースのボブ。表面にレイヤーを、顔周りに落ちる髪にはハイレイヤーを入れ、シルエットの厚みを調整している。
COLOR PLAN
第1回で言及したように、色相対比は強い色をランダムかつバランスよく配置することが重要。今回はフォルムの段差構成を踏まえ、根元やベースに「面」を意識して入れる色と、動きによって表層に出る中間~毛先で「線状」に見せる色を分けて考える。
RECIPE
A(グレー系)_デミ コスメティクス『トレーニジョ カラーヘアパテ』グレー:バインピンク=1:1
B(ピンク系)_デミ コスメティクス『トレニージョ カラーヘアパテ』(クリア:ホワイト=1:1)にバインピンクを5%
C(ブルー系)_マニックパニック『ヘアカラークリーム』アトミックターコイズ
D(バイオレット系)_マニックパニック『ヘアカラークリーム』ウルトラヴァイオレット
E(イエロー系)_デミ コスメティクス『トレニージョ カラーヘアパテ』シャイニーイエロー
F(グリーン系)_デミ コスメティクス『トレニージョ カラーヘアパテ』(シャイニーイエロー:オーロラグリーン=20:1)にホワイトを20%
G(オレンジ系)_デミ コスメティクス『トレニージョ カラーヘアパテ』(アンバーオレンジ:シャイニーイエロー=3:1)にグレーを20%
色相対比/COLORING TECH
ここからはオンカラーの工程を解説。7種の薬剤を使用し、段差を踏まえて同一パネル内で塗り分けし、面と線の見せ方をつくり分けていく。
オーバー/バック~サイド



つむじ付近(レイヤー部)に斜めスライスを取り、髪の重なりを加味して根元にA、中間にB、毛先にCを斜めに塗リ分ける。
※スライスの厚さは全て5mmで施術。
耳周り~サイド




左耳上~左耳後ろも生え際付近から斜めスライスで施術。根元にB、中間~毛先にEを塗布。同様に上へ3スライス施術。
オーバー/フロント→ベース





フロントも斜めスライスで施術。根元からA、B、E(多め)の順に塗布。BとEは斜め(前下がり)気味に塗り分ける。
COLOR FINISH






ワンレングスのバックは表面、レイヤー部は髪の重なりを意識して施術。ブルー系、グリーン系を際立たせながら、斜めスライスでフォルムになじみやすいデザインに。
FINISH







色相対比~まとめ
色相対比のデザイン設計で大切なのは、いかにバランスを取りつつランダムに色を見せるか。また、そのために必要なのが、表層を形成する髪の重なりを上手く利用すること。カラーリングのセクション設計はもちろん、根元・中間・毛先と段差のバランスを見ながら横、斜めにカラー剤を塗り分け、動きに応じて多彩な変化を表現すると、デザインの楽しさを高めることができる。
次回、最終回は「色相対比」と「面積対比」の実践例を掘り下げます。







